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みどりの風ブログ

#1350 春が芽を出す!うど・アスパラガス

(1月30日収録)

朝6時!JA利根沼田管内の沼田市利根町で、
「軟化うど」の取材です。

まだ夜明け前。とにかく、寒い!!!

うどの株をうど室(むろ)に伏せ込み、
日に当てずに育てるということですが…
全然イメージが出来ないので、
早速見せていただきました!

が、ハウスの中には何も生えていません…

しかし、土をどけて…

ビニールをはがすと…

何か見えてきた!

板とわらの下には、ものすごい数のうどが!!
初めて見る光景でした!!

深さ90㎝ほどのうど室の中に引いてある
電熱線でうどの株(根)を温めると、
春が来たと勘違いし、芽を出すのだそうです。
うど室からは湯気が上がっています。

「水もたくさん必要だけど腐りやすいし、
 収穫までうど室は開けられないし、
 温度と湿度の管理が本当に難しいんです」
と津久井さん。

掘り上げ・収穫・調整係に分かれ、
テキパキ作業が進んでいきます。

とってもきれいな白いうどが
たくさん収穫されていました!!


軟化うどのお料理をごちそうになりつつ、
ご家族の皆さんにお話を伺いました。
(左:きんぴら、右:甘酢漬け。
 うど農家さん定番のお料理だそうです!)

この方法で軟化うどを栽培しているお宅は
高齢化などで激減し、広い管内でも3軒ほど。
しかし、津久井さんには後継者がいます!
「お父さんお母さんは本当にパワフルで
 今はまだ全然勝てませんけど、
 しっかり背中を見て、いずれ頼ってもらえる
 ように頑張りたい!」と話してくれました。

これからも利根沼田の軟化ウドを
守っていってくださいね!



さて、続いては、同じうどでも育て方の違う
「山うど」。川場村の木村さんを訪ねました。

こちらが山うどのハウスの中。
黒いシートで覆っているので、暖房なしでも
日光だけで汗をかくほど暖かいです!

小さなトンネル中の土は、電熱線で
温められています。
カバーをめくると…敷き詰められたもみ殻から
山うどが頭を出していました!

地上の部分が緑色になるのが山うどの特徴です。

「より自然に近い形で栽培するので、
 アクやえぐみは強くなりますが、その分
 香り・風味も増すんです」と木村さん。

そんなこと言われたら…
食べてみたくなっちゃうじゃないですか…!
というわけで、急きょ(本当に急きょ)
山うど料理をご用意いただきました。
(すみません!)

スタッフ皆でいただきました♪
「ザ・うど」という感じの風味で、美味しい!
うどが大好きというカメラマン、
「今まで食べたうどの中で一番ウマイ…」と
感動していましたよ!


アクが少なく食べやすい軟化ウド、
風味を存分に楽しめるワイルドな山うど、
皆さんはどちらがお好みでしょうか?


今日はまだまだ行きます!
続いて訪ねたのは沼田市白沢町の
アスパラガス生産者、小林さん。
聞けば、「もしかすると県内で一番大きく
アスパラガス作ってるかもしんない」とか!

元気ににょきにょき生えてます。
もみがらを敷いた温床から芽を出すのは
山うどに似ていますね!

「伏せ込み促成栽培」は、50年以上前に
この地域の生産者3名が開発した方法。
国産アスパラがなくなり輸入物ばかりになる
1~3月での収穫を可能にした、
画期的な方法なのです!

今でもさらなる研究がすすめられていますが、
小林さんも出荷時期を早められるよう
毎年少しずつ実験をしているそうです。

「自分がうまく行ったら、その方法を秘密に
 しないで、組合のみんなに教えてやるんだ。
 産地全体が残っていくために。
 一人で農業やってるんじゃないからね。」


アスパラガスの収穫をお手伝い。
アスパラは伸びるのが早く、翌朝には
写真のアーチ形のパイプより伸びているとか。

収穫後は、機械で長さを揃え、
重さを測ってまとめます。
アスパラの頭の曲がりの向きを揃えるなど、
量が多いのに、本当に細やかな作業です。

ご夫婦が並んで作業する後ろのストーブでは
規格外のアスパラが焼かれてました!笑
何もつけなくても甘くて美味しい!誰よりも
小林さんがむしゃむしゃ食べてました(笑)

アスパラのおひたしも、贅沢ですね~♡



生産者の努力と技術によって、
一足早く届けられる春の味覚たち!
とても珍しいものをたくさん見せていただいた
一日でした!ありがとうございました!

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